落合陽一 「日本再興戦略」を読んだ

 

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

 

 

落合陽一という人物については、よく知らない。

つい最近になって知った。

著書を読むのもこれがはじめて。

 

筑波大に研究室をおき、ベンチャー企業の経営、アーティストといろいろやっている。

まだ30歳。

経歴もすごいが、なにより働きぶりがすごい。

どうやら、ほとんど寝ないで仕事をしている。

 

本書で説かれる「日本再興戦略」は、読む価値がある。

 

すでに衰退をはじめた日本という国家にあって、それを前提に理詰めで戦略をたてられる人間は、そうはいない。

 

彼は、まず「欧米」という単語を使うのをやめるべきだと説いている。

欧州と米国はまったくのべつものである。

欧米などという幻のような言葉を使うべきではない。

 

また、西洋のスタンダードにむりに日本人が合わせる必要もない。

西洋の個人主義は、日本にはなじまない。

日本人には、日本人に合った思想、生き方がある。

まずは、そこに立ち返るべきだとしています。

 

日本の歴史上でもっともうまくいっていた時代は、平安時代と江戸時代である。

 

中央政府が介入せずとも、地方自治がうまく機能していた時代。

国民が自治体への帰属意識と参加意識を強く持ち、地方自治を強化していくべきである。

 

と、これはさわりです。

まだまだおもしろい視点では戦略が語られていきます。

 

日本には、「士農工商」というカースト制が合っていた。

なんていっけん過激なことも書いてあります。

が、読んでみるとなるほどと、思えます。

 

 

彼の日本再興戦略はおもしろいし、試してみる価値があると思う。

ただ、気になるのは、既得権益の存在です。

 

日本では、既得権益をもったものがけたはずれに強い影響力をもっています。

そういった人物や組織をいかに打倒していくか。

あるいは、うまくとりこんでいくか。

そこが鍵になると思います。

 

佐藤航陽氏の「お金2.0」も最近読みました。

あわせて思うのは、いまが人類にとって、おおきな転換点であるということです。

 

チャンスはたくさんころがってそうなので、地道に動いて探してみようと思います。